本屋のせいか。読者のせいか。2006年12月17日 03時56分14秒

快適生活研究

本屋たちよ!と思わず伊丹十三口調になってしまいそうだぜ、まったく。

木曜のこと。
ようやく風邪も治りかけ、仕事も落ち着いてきたので、取材の帰りに、かねてから読もうと思っていた、小林信彦の「うらなり」と、金井美恵子の「快適生活研究」を買いに本屋に行った。しかし数軒回るが、どこにも在庫がないのだよ。どういうことかね。売りきれている、というより、入れてないっていうかさ。
実は数週間前にも同じ行動をとったのだが、そのときは「あ、ちょうど売れちゃったのね」と思って深追いしなかったのだが、いやあ、まいった。

「うらなり」の発売は夏ごろだったが、少し前に菊池寛賞を取ったばかりだし、「快適生活研究」は出てそれほどたってないにも関わらず置いてないということは、文芸書ってごく一部をのぞいて、やっぱり売れないのだなあ、と改めて実感。
(ちなみに「快適生活研究」は、3軒目のリ○ロでは書店のPC上では在庫があるのに、いくら探してもらっても現物が見つからず。もしかして万引きされちゃったのかもしれん)

まあ、金井美恵子の本は、今までにも何度かそういう目に遭っているので驚かなかったのだが(金井様ごめんなさい)、小林信彦もかあ・・・と、ちょっと驚いた。今は出てすぐ買わないと、本を手に入れるのがいきなり難しくなっちゃうんだよなあ。困ったもんだ。

学生時代以来、ずっと好きな作家二人なんだがな。ベストセラー作家ではないにせよ有名作家だと思うし、昔は、難なく読めた、というか入手できたのに、今や現物を手に取ることも難しいなんて! 小林信彦がエッセーで本が売れないとよく書いてるけど、本当にそうなのねえ。というか、本屋になくちゃ買えないし。みんな、読んであげてよ、買ってあげてよ、と頼まれてもいないのに、言いたくなってしまう。

近所にあった書店も数年前になくなってしまい、取り寄せができなくなってしまい、本当に不便。ちなみにうちの隣はブックオフなんだが。 皮肉だ。

リ○ロで「お取り寄せしましょうか」と言われたが、汐留の本屋に年内もう一回行くかどうか怪しいし、やめといた。
明日、取材で六本木に行くので、ABCに行くことにするか。
でもこれでなかったら、ショックだなあ。

しかし、みんな泣ける本しか買わんのかね。
笑える本はだめなのかしらん。

そんな不満を吹き飛ばすべく、今、WOWOWで「俺たちニュースキャスター」観てます。
月に一度のパンケーキ会議、私も出たい!
ビデオも持ってるんだけど、やっぱ笑えるなあ。
ポール・ラッドの白パン姿がまぶしすぎる。

出没!おもしろMAP2006年10月05日 23時56分14秒

今日の連想ゲーム。

CSでやっていた新旧「犬神家の一族」の予告を見たのが、ことのはじまり。
「鹿賀丈史が金田一をやってたのはなんだっけ?」とジャッキーが聞くので「悪霊島だよ」と答えてから、そういえば、横溝正史は『悪霊島』の少し前まではまだ存命で、ムキムキマンが出てた番組に突然出てきたときには驚いたのだが、どうしても番組名が思い出せない。

今度は私が「ムキムキマンが出ていた、タモリ倶楽部みたいな番組ってなんだっけ?」とジャッキーに聞くと、「あれだよ、あれ。『出没!アド街ック天国』みたいなタイトル・・・・そうだ、『出没!おもしろMAP』だ」

それそれ!ああ、すっきり。そういや、『アド街』と『おもしろ』は、同じ製作会社(正確にはグループ会社か?)が作ってるんだから、似ていて当たり前だな。でも30年近くたっても、同じようなタイトルつけてるってのもすごいが。


『出没!おもしろMAP』は、78年ごろにテレビ朝日で放送されてたんだが、景山民夫が構成をやっていて、たまに出演もしていたんだよな、なんてことを思い出す。もちろんまだ、フルハム三浦と名乗る前のことです。

どうでもいいけど、まあここに書いてあることが全部どうでもいことなのでついでに書くが、私の姉は、三浦和義の当時妻だった三浦良枝にそっくりで、ロス事件の頃によく、『驚いたー!レイコ(姉の名)ちゃんがテレビに出てるのかと思ったわ』と言われたものです。
ここから下井草秀さんの好きなターキーこと水の江滝子の話にいってもいいのだがとりあえず、『出没!おもしろMAP』に話を戻すと、この番組は『アド街』よりも『タモリ倶楽部』のほうにノリは近くて、清水国明と清水クーコが司会でゲストと街歩きをしながら進行する感じのバラエティ。ムキムキマンのエンゼル体操は覚えていても、この番組のタイトルは忘れがちなんだよなあ。単に私の記憶力が悪いだけかもしれないが。日曜の午後にやっていたと思うんだけど、結構、忍者番組で、放送時間が定まってなかった気がする。

その確か年末SPで世田谷のどこかを歩いていると、横溝正史の家を通りかかり、するとそこからご本人が出てきてビックリ、という感じだったのが今でも忘れられなくて、横溝正史と聞くとそのときの光景を思い出すともなく、思い出してしまうのだ。
そのときの横溝正史はとてもニコニコしてて、かわいいおじいちゃんだったなあ。

景山民夫については思い入れも思い出もあるのですが(多分、私が生まれて初めて会った作家と呼ばれる人でもある)、今検索してみたら、もう亡くなってから8年も経っているのね。早いものだ。ウィキペディアの景山民夫の項の最後の文章が笑えたので、引用しておきます。

“・・・景山の死後、「幸福の科学」は景山が霊界から送ったとする「(人生に)完全燃焼しました」とのメッセージを発表し、火災事故で無くなった景山に対し配慮がないという批判と共に失笑をかった。”

これ、予め台本書いてあったんじゃないの、ってくらい可笑しい。死してなお笑わせる、放送作家の鏡だね。

ちなみにジャッキーは『出没!おもしろMAP』を録音したテープ(ビデオテープではない)を持っているそうなので、今度聞かせてもらおう。

六本木温泉2006年07月30日 16時57分06秒

このところ出張続きで、心身ともにだるさが取れない。ま、気持ちのだるさは、生まれつきだが。
ということで、行ってきました、六本木温泉zaboo。

昨日、六本木ヒルズでのピクサー展を観に行ったついでに、会社員時代の後輩と3人行ったのだが、7月20日にオープンしたばかりで、施設はさすがにキレイ。女性用は地下に岩風呂、洞窟風呂、ジャグジー、3種類のサウナがあり、そこそこ楽しめました。サウナはエッセンシャルオイルを使っているのが、いいですな。ただしジャクジーが小さくて、5人入るとめいっぱいなのが残念。ジャクジー好きの私としては、もっと大きいのを希望。

リラックスはできたのですが、これで4000円はちょっと高い。8月いっぱいはオープン記念で2割引きで3200円だが、立地を考えても、これくらいが妥当。でも仮眠用のリラックススペースはカプセルホテルよりキレイだし(液晶テレビつき)、終電逃したときなど重宝しそう。ただし、深夜料金がかかるけど。

3階にはバーデゾーンという名の、男女共有の岩盤浴もどきがあるが、こちらは別料金。これも今は420円と半額なので、試してみましたが、うーん、こっちはちょっと期待はずれ。リラックスゾーンのはずなのに、オヤジが隣でいびきかいちゃってて、ちっともリラックスできず。生ビールも600円で、ほんの3口くらいしかなかったしな。完全な岩盤浴ではないので、デトックス効果は期待できそうにないし。

意外だったのは、土曜の昼間は若者はお出かけするところがたくさんあるらしく、やたらおばちゃんが目についたこと。かくいう我々も平均年齢38歳の立派なおばちゃん組なわけですが。六本木ヒルズの目の前という立地のよさで、かなり混んでいるかと思われたが、それほどでもなかったし(ただし7時過ぎから混んできた)。

まあ、文句を言いつつも、仕事や食事のついでに行ける立地はありがたいし、次回の割引券ももらったので、また行っちゃうかも。今度はマッサージもしちゃおうかな。

次は浦安温泉にでも行ってみようかと思う。

今度はイギリスだ2006年06月12日 09時27分14秒

カンヌから帰って以来、引き篭って原稿を書いていたら、1週間以上、ジャッキー以外、誰にも会っていないことに気づいた(近所のお店のぞく)。千葉県内からも一度も出てないし。

これはまずい。実は私、案外引きこもり体質なのだ。単に怠け者ともいうが。仕事が忙しかったり、長期の旅行をしたりすると、反動が出ちゃうというか、一人でリセットする時間がある程度必要。でも1週間以上の引きこもりは長すぎる。社会復帰できなくなっちゃうぞ。というわけで、お誘いがあったこともあり、社交をすべく土曜日に出かけてきた。

行き先は原宿の某店。イギリス好きが集まって、WCのイングランド対パラグアイをテレビ観戦する会に、Kさんも誘って参加。
こういうの初めてだったんだけど、いやあ、盛り上がったね。ご存知のように、ベッカム大活躍だった。ファンじゃないけど、さすがに役者が違うな、と唸りました。ビールがうまい。
そして盛り上がりついでに、2次会、3次会へと移動。帰ったら朝4時だった。うーむ、私ってやることが極端。

そして14日からは、イギリスへ。別にサッカーの応援じゃないっす。趣味と実益を兼ねて、演劇を見まくるつもり。貧乏旅行だけど、イギリスは今が一番よい季節なので楽しみだ。でもロンドンのパブでサッカー観戦、盛り上がるだろうな。やっちゃおうかな。

お荷物小荷物2006年02月27日 00時28分07秒

今日はシアターコクーンで「労働者M」を観てきたのでその話でも書こうかと思っていた。だが、帰ってきてネットを見たら、脚本家・佐々木守氏の訃報を目にしてビックリ。
まだ69歳だったのかあ。 うーん、残念である。佐々木守といえば、60年代後半から70年代のテレビドラマ全盛期を支えた脚本家の一人。この人、ものすごく多作で、私が子供の頃は毎日のように「脚本・佐々木守」という文字を見ていた気がする。「おくさまは18歳」や「赤い運命」などの大映ドラマから「ウルトラマン」、映画では大島渚作品まで、そのジャンルもとにかく幅広い。

「佐々木守が死んじゃった!」と言うと、うちのジャッキーもショックを受けた様子。「怪奇大作戦」好きのやつにとっては「ウルトラ」シリーズなど実相寺組の脚本家という印象が強いらしいのだが、私が真っ先に思い出したのは「お荷物小荷物」と「美人はいかが?」というドラマ。

「お荷物小荷物」大好きだったんだよね。今調べたら1970年から71年にかけての放送。
下町の運送屋に、沖縄(続編では北海道)からお手伝いさんとしてやってきた中山千夏が、男所帯の封建的な一家を引っ掻き回すというコメディ。いきなりカメラ目線で話したり、スタジオ見学の客を巻き込んだり、当時のテレビドラマとしてはかなり実験的なことをやっていたらしいが(ゴダールの影響と言われていたことを最近知った)、そんなことはわからない当時5歳の私が見ても、すごく面白かったのよ。なんかハプニングがいつもある、っていう感じが伝わってきたというか。
それと、林隆三、渡辺篤史ら男5人兄弟の末っ子(だったと思う)だった佐々木剛が、その後2代目仮面ライダー、十文字隼人として登場してきたことに子供心にも、「おおっ」と思ったものだ。佐々木剛と佐々木守の間には血縁関係はないみたいだが。

当時、中山千夏は才女タレントとして人気があり、うちの母親もとても好きだったんだよね。このドラマで彼女はよく、長袖シャツの上から半袖ニットを着ていたのだが(当時の流行だった)、私も母に編んでもらったニットで似たような格好をしてました。今思うに、うちの母親は容姿に恵まれない幼い娘に、顔より頭で勝負の中山千夏のようになってほしいと思っていたようだ。結局どっちでも勝負できてないんだけど。
ちなみにこのドラマ、現存するビデオが数回分しかなく、再放送できないらしい。非常に残念。

で、そんなことを考えながら、以前紹介した「ポップカルチャー年鑑2005」を手に風呂に入った。すると、開いたページに偶然、「お荷物小荷物」と佐々木守についての記述があるじゃあないか。ちょっとお風呂の中でぞくっと震えがきました。嘘。本当はあつくて汗ダラダラ流してました。でも、あまりの偶然に驚いたのはホント。

それによるとカムイ編(北海道出身のバージョン)は、アイヌについての描写がらみで、放送禁止となった回があったそうだ。それで思い出したんだけど、このドラマ、何で子供の私がそれほど好きだったかといえば、中山千夏がクマを飼ってたんだよ!下町で、クマ。実際に下町で、運送屋の隣に住んでいた私にとっては、ありえねえシチュエーションだったわけだが。
でも沖縄編でも何か飼ってたんだよなあ。思い出せない・・・西表ヤマネコ、じゃないしな。

というわけで、佐々木守さん、ご冥福をお祈りします。

今日の妄想パワープレイ: マシュ・ケ・ナダ2006年02月21日 04時34分29秒

19日の日曜、青山ブックセンター本店で行われた「ポップカルチャー・アワード2005」なるトークイベントに行ってきた。
エディター&ライターの川勝正幸、下井草秀の両氏のユニット、文化デリックによる「ポップ・カルチャー年鑑2005」の出版記念を兼ねた催し。この本は二人が高円寺で月に一度催しているPOP寄席というトークをまとめたもの・

下井草さんとはお仕事を一緒にすることも多く、その博覧強記というか無駄知識の泉っぷりに、いつも感心させられてます。特に『元気が出るテレビ』と『お笑いウルトラクイズ』については、誰よりも造詣が深い。

イベントの第1部は去年の映画、音楽、文学で1位に選ばれた作品の表彰式で、出版部門では、「彼女は長い間猫に話かけた」の作者である川崎徹さんが受賞し、ご本人が登場。『元気TV』のメンバーだった川崎さんに賞状を渡す下井草さんは、自身の不遜っぷりに恐縮してました。この川崎さんの本はぜひ読みたい。

第2部は最近、映画監督デビューを果たした漫画家・杉作J太郎氏を交えたトーク。
そこでJ太郎氏が監督した「任侠秘録 人間狩り」と「怪奇!幽霊スナック殴りこみ!」のメイキングや予告編が流された。なんと本編より長い1時間もの映像だったのだが(会場は笑いと共に、「早くトークしろよ」と青江三奈のような愛情深い溜息も流れました)、そのバックに流れていたのが「幽霊スナック」の主題歌でもあるCKBの「まっぴらロック」。

翌日、「ポップアワード年鑑」を電車で読みながら、脳内で「まっぴらロック」を流そうとすると、
♪ナンマイダー、ナンマイダー~うー、オマー、オマー、オエー…マシュケナッダ、という具合に、どうしても「マシュケナダ」にシフトしてしまう。しまいには、地下鉄の階段で口に出てしまう始末。完全に妄想パワー・プレイ状態である。正確にはどんな歌詞かわからんが。ポルトガル語だからね。

もちろん「まっぴらロック」は「マシュケナダ」のボサノバ・サウンドを昭和歌謡風にアレンジしてるんだけど、それにしても「マシュケナダ」、おそるべし。ボサノバの威力なのか、ブラジルの威力なのか、すっかり脳内は1966年である。イリヤ・クリヤキンといい、まったく。

「マシュ・ケ・ナダ/MAIS QUE NADA」は、セルジオ・メンデスとブラジル66による、1966年の大ヒット曲。  
浅野ゆう子も「サマー・チャンピオン」で、セルジオ・メンデスと組んでましたな。これは1979年の夏のカネボウのCMソング。よし、ようやく脳内が70年代まで戻ってきたぞ。
「サマー・チャンピオン」のときは、"セルジオ・メンデスとブラジル88"を名乗ってた。1979年なのに。百恵ちゃんの「しなやかに歌って」と同様、80年代に向かって、ってことだったんでしょうが、もし100年後くらいに『サマー・チャンピオン』が88年の歌と誤解されて発掘されたらどうしよう、といらぬ気を揉んでしまいますな。

ちなみにこの年の化粧品CMは、資生堂がツイスト「燃えろいい女」でモデルは小野みゆき、コーセーが山本達彦の「ある日、この夏」でモデルはセーラだったはず。『燃えろいい女』が一番ヒットしたんだが、なぜか私は「ある日、この夏」のEPを王子駅前で買いました。ただ単に二枚目風の顔がよかったんだよな。歌はどうってことなかった。レコードのジャケ買いをしたのは、このときが初めてです。今27年ぶりに思い出しました・・・_| ̄|○。

ささやかながらも、大いなる休暇 22006年02月13日 03時49分42秒

ランチの後は、日本橋三越へ。
実はここ暫く、ほしくてたまらないものがあった。
チンチラの襟巻きと、モンクレールの白のダウンコート。
つまり防寒オシャレのアイテムね。
特にチンチラは、去年たまたま見かけたFENDIのディスプレイで、心を奪われてしまった。
もちろん値段を見る勇気すらなかったが、あのショール、ほーんとかわいかったなあ。眼の保養に、もう一度見てみたいです。

まあ、土曜はあったかかったが、やっぱりまだ寒さは続きそうだし、FENDIは無理でも、冬物セールの最後に思い切ってどちらかを買おうと思い立ったわけである。
幸い、不惑祝いで義父母にもらった商品券が少しある。
しかし、モンクレールがあるという3階に行ってみると、ダウンはすべて売り切れ。そりゃそうだな。ずーっと寒かったんだもん、ほしい人はとっくに買ってるよね。去年パリに行ったときに、買うべきだったなあ、と反省。
気持ちを切り替え今度は1階の、襟巻き売り場へ。
ミンクやらキツネやらに混じって、ありましたよ、チンチラちゃん。ちょっとお高いが、巻いてみると、やはり暖かいし、何よりかわいい!自分で言うのもなんだが、今日のワンピースにもぴったり。夜はパーティもあることだし、と、思い切って買っちゃいました。

このために、何匹のチンチラちゃんが天国へ行ったかと思うと少し胸が痛むが、チンチラちゃんの貴重な命を無駄にしないよう、この冬はこれであったまろうと思う。ありがとう、チンチラちゃん。
あ、ちなみにチンチラって猫じゃないからね。山ねずみの一種です。
毛皮って残酷なものだ、ということも一理はあるとは思うけど、やっぱり寒さには一番強い。
ちなみに私が好きなデザイナーの一人、ステラ・マッカートニーは毛皮、皮製品を一切使わない。確かそれで、グッチのデザイナーを断ったはず。両親のポールとリンダが徹底的なベジタリアンだったからね。 私はポールのファンでもあるが(つーか、こっちのファン暦のほうが長いわな。何せ8歳のときからだから)、肉も毛皮も好きです。もちろん不必要な殺生は避けるべきなんだろうが、どこまでが不必要な殺生なのか?うーん。難しい。

そんなことを考えながらも、その買ったばかりの、チンチラちゃんを早速首に巻きつけ、今度は有楽町マリオンへ移動。
11日は、いつもお世話になっている、キネマ旬報のベストテン表彰式だったのだ。
もちろん私が表彰されるのでも、選者でもないが、編集のTさんが、誘ってくださったのである。
しかも映画好きのうちのジャッキーの分まで、招待状を下さった。ありがとう!
表彰式を挟んで、洋画1位の「ミリオンダラー・ベイビー」、邦画1位の「パッチギ!」が上映されるのだが、私はどちらも見ているため、表彰式のみ見学させていただくことに。
『ミリオン~』は私にとっても去年のナンバーワン作品だが、何度見ても号泣すること確実なので、今回は遠慮させていただいた。
だが、後から来るジャッキーのために席を取っておこうと早めに会場へ到着。ロビーで時間をつぶしていると、なにやら派手な物体、もとい、ものすごく派手な人が、私の視界を一瞬かすめた。
その正体とは・・・。

「だいこんの花」と「犬神家の一族」2006年02月01日 00時00分45秒

朝までに仕上げなくては、と原稿を書きつつも、ジャッキーがスカパーTBSチャンネルで「明日の刑事」を見ていて、ついつい気を取られる。
もう30年近く前の1話完結の刑事もの。調べたら1977年。この回のヒロインは、川口晶だ。懐かしいなあ。
川口浩の妹で、川口4兄妹の紅一点だった彼女は、当時、庶民派キャラでそこそこ人気があった。30代後半以上の人なら、「雑居時代」や「時間ですよ」なんかの彼女を覚えているのでは? それとも映画「犬神家の一族」の小夜子役といえば、わかるかしらん。

私が一番よく覚えているのは、「だいこんの花」のヒロイン。
このドラマ、大好きだったんだよね。向田邦子の脚本で、森繁久弥の元軍人のやもめ(最近あまりこの言葉聞かないな)と竹脇無我の親子を中心としたホームドラマ。その初代ヒロインが、この人だった。確かお手伝いさんだったんじゃないかな。違うかな。何かとごっちゃになってるかも。まあ要するに、お手伝いさんキャラなんですよ。
このドラマで、若い彼女(確かまだ20歳前だったと思う)
と竹脇無我の淡いキスシーンがあり、子供心にちょっとどきどきした記憶がある。本当にキスしてるのかなあ、って不思議だったんだよなあ。サランラップとか挟まなくていいのかなあ、とかね。

あー、なんか「だいこんの花」が猛烈に見たくなった!DVDが出てるらしいが、ちょっと高いので、スカパーで近々やってほしい。このシリーズは、関根恵子、いしだあゆみ、とヒロインを変えてかなり長いこと続いていました。森繁さんの海軍時代の部下で小料理屋を営む大坂志郎と加藤治子の夫婦がいいんだよね。この加藤治子が、森繁さんの死んだ奥さんにそっくりという設定で、いつもこの店に入り浸ってるわけ。小料理屋は向田ドラマには欠かせない設定ですね。

「寺内貫太郎一家」などに比べると、あまり語られることが少ないが「だいこんの花」も向田ドラマの名作の一つ。ドラマ好きにはおすすめです。

ちなみに川口晶は、ある事件がきっかけで芸能界を引退したのだが、気になって検索したところ、今は国重晶の名で陶芸家として活躍されているとのこと。へー。

そういえば、「犬神家の一族」も市川監督本人の手でリメイクされることだし、見直してみようかしら。

ああ、こんなことをしてるから原稿が一向に進まない・・・。

春から縁起がよろしいようで2006年01月16日 16時56分15秒

この数週間、アナグマのごとくひきこもり、ひたすら原稿を書く日々が続いていたけど、ようやく光が見えてきた。

そんな先週の火曜日、高校時代から仲の良い友人Yから、血相を変えたような声で電話がかかってきた。
普段冷静な彼女にしては、珍しく動揺しており、「もう、びっくりー!どうしよう!!」を連発。まさか知り合いに不幸でも? と一瞬思ったのだが、そのあと、意外な発言が。
「Iが妊娠して、結婚するんだってー!!!」
・・・びっくりしたけど、笑った、笑った。
ニュースそのものより、Yの激しい動揺っぷりに、である。
やはり同級生であるIは常々、結婚する気はないとキッパリ言っていたので、確かに驚いたけれど「心臓がバクバクする」ほど仰天しているYに驚くやら、笑っちゃうやら。

でも、Yほどの動揺はないけれど、私も驚いた。いや、当節で出来ちゃった結婚は珍しくもないけど、それって、20代、まあよくても30代前半が主流だと思われ。
不惑の声を聞いた私たち世代には、とんと無縁の話だと思っていたので、驚いたというわけ。もちろん、おめでたいことには違いない。本当によかった。

その後、当の本人からも報告メールが届いた。お相手は、もう長年付き合っている年下の彼。
「自分でもびっくり。こんなことがなければ、結婚もしなかっただろうし」と本人も書いていたけど、一人暮らしが長く、結婚という形にに消極的だったのは彼女のほうなので、彼にしてみればホッとしているかも。
それにしても、不惑で出来婚なんて、ある意味とってもラッキー。結婚が、ではなく、子供を持つことができる、という意味でね。世の女性に希望を与える、なんて言ったら大げさかしらん。 無事、元気な赤ちゃんを産んでほしい。
なんにせよ新春からおめでたいニュースで、ほんと、よかったです。

ジャッキー方 いしづ様2006年01月14日 02時55分57秒

年賀状が書き終わらないうちに、松がとれてしまいました。
そんな私がこんなことを言うのもなんだが、やっぱり気になるんです。

それは、いただいた年賀状の宛名。
私は仕事上は、旧姓を名乗ってますが、うちの表札は世帯主であるジャッキーの苗字。
そこで名刺の住所には「1-2-3 ジャッキー方 いしづ」と表記してあるわけです。
以前は「ジャッキー方」と入れてなかったのですが、最近のメール便やらとかは、表札と違うと確認せずに持ち帰ってしまい、仕事上困ったので、去年から入れるようにしたわけ。(うちのマンションの郵便受は決まったプレートを使わねばならず、ひとつしか表札が出せない)

そうしたら、「ジャッキー方 いしづ様」っそのまま宛名に書いてくる人が意外と多い。 これは常識的には「ジャッキー様方 いしづ様」だと思うんですが。
でも、自分からジャッキー方の前に「様」をつけろ、とは言いにくい。自分で自分に敬称を要求するようなもんですからね。
今までも仕事上送られてくる試写状などは、『アルバイトの人が、そのまま入力したんだろうな』と思って指摘しなかったのですが、やっぱり手書きで送られてくると、うーむ、これって非常識なのでは? と気になってくる。特に、出版関係の仕事の人にこう書いてこられると、かなり不安を感じる。 私の懐が小さいのかな、とも思うが、こういう名刺は物書きには多いはずなのに。やはりここは、小言婆として指摘してするべきなのか・・・?

『A様方 B様』という表記は、もはや常識ではなくなってしまったのですかね。
昔は大家族が多いから、表札の名前以外の人が家にいることは普通だったわけです。マスオさん状態だったり、下宿人だったり、親戚だったり、お手伝いさんだったり、娘夫婦の家にすむ親だったり。うちの実家にも、一時、母の従妹が住んでいた。私は赤ちゃんだったのでほとんど記憶がないんだけど、昭和40年代は、進学のため上京する若い女の子は、親戚の家に下宿するか、寮に入るのが普通だったのよね。今はそういったことも少ないから、意識することがなくなっちゃったのかな。

でも、やっぱり常識だと思うんだけど。どう思います?

・・・って話を知り合いにしたところ、それはメールの弊害だろうという意見が結構あった。個人はもちろん、今や会社でも郵便を出す機会が激減したので、宛名の書き方を知らない人が増えた、ということ。なるほど。
中には切手の貼り方を知らない人までいるらしい。びっくり。