日活ロマンポルノで昭和に浸る2005年10月23日 22時31分15秒

この土日は、今月から続々とDVD化される日活ロマンポルノに関する取材。
これが面白かった。
まず土曜日は本郷の日活本社で『桃尻娘』について、当時助監督として故・小原宏裕監督についていた、児玉高志監督にお話をうかがう。
詳しくは、年末に出る特集本にて。児玉監督はとてもお話がうまい。
現在、東京工芸大・映像学科の教授だそうだが、それだけでなく、どことなく学校の先生っぽい雰囲気。と思ったら、やはり教員免許を持っているそうです。

『桃尻娘』は1978年=昭和53年の春公開。当時まだ小学生だった私でも知ってるほど話題になった。
まあ、うちはスポーツ新聞を取っていたから、日活の広告をよく見てた、っていうのもあるんだが。
原作は橋本治。映画にも1シーン出演しているんだが、これが今見ると(おそらく当時見ていたとしても)、かなり笑える。
あの独特の口調で、金沢のアンノン族御用達の喫茶店の店員を演じ、場をさらってます。
要するに、おかまっぽいということなんだが。
当時はまだゲイなんて言葉は(日本では)なかった。でも、おかまキャラが人気を集め始めた時代だった気がする。確か、おすぎとピーコがテレビに出始めたのも、この頃じゃなかったっけか?
映画の予告編も橋本氏がナレーションを手がけていて、こちらもかなり笑えます。

公開当時にもちろん映画を観ていたわけではないが、橋本治の演じている姿には見覚えがある。
当時の久世光彦演出のドラマに出ていた気がするんだけど。うろおぼえですが。
イラストレーター時代に『時間ですよ・昭和元年』や『せい子宙太郎』のタイトルバックを手がけていたそうだから、ちょこっと出てたのかな?
でも検索しても、出演についての記述が見つからない。

ところで今回、日活本社が本郷に移転していることを初めて知った。
本郷といえば、東大。
橋本治の出身も、東大。
駒場祭の「とめてくれるな、おっかさん」のポスターで有名になった橋本氏の、作家デビュー作が『桃尻娘』だったというわけです。