カンヌでサル2007年05月22日 23時46分24秒

もう報道されているでしょうが、こんなでかい垂れ幕が、カンヌの目抜き通りに出ています。




ご本人たちにも取材しましたが、WEB写真はNGなので、垂れ幕のみupということで。 生のお二人さん、めちゃかっこよかったですよ。
来年はゴローちゃんも来てほしいなあ。

しかしカンヌは暑い。暑すぎる。あと1週間も体がもつかわからん・・・。

GWに1本だけ2007年05月05日 17時15分05秒

ラブソングができるまで
映画を観に行くとしたら、
ずばり「ラブソングができるまで」をおすすめしたい。
誰にも尋ねられてないけどさ。
80年代半ばに青春を送った、30代以上の貴兄、貴女なら、GW最後の一日が盛り上がること間違いなし!

まあ、私がパンフに『君だけに語ろう、僕のすべてを』と題して衝撃の過去を激白してるから、というだけではなく、冒頭丸々流れる、ヒュー・グラントが所属したという設定の80年代のニューロマンティック系バンド「POP!」のプロモビデオが、実によくできてるのだ。

ファッションはもちろん、市松模様のバックとか、歌謡ドラマ仕立てとか、デュランデュランや、ワム!、スパンダー・バレエの当時のビデオを見事に再現していて、まるで「ベストヒットUSA」の「タイムマシーン」コーナーを見ているかのよう。ここだけスティーブ・バロン演出かと思ったよ。
この勢いでPOP!のワールドツアーのモキュメンタリーも作ってくれないかなあ。これがDVDに入ってたら、絶対売れると思うんだけど。


軽薄なようで耳に残る、キャッチーな曲を書いたのは、ファウンテン・オブ・ウェインのアダム・シュレシンジャー。「pop goes my heart」という曲名にちゃんと『恋は突然』って邦題がつけられているのも、80年代らしさ全開。『僕はこんなに』とか『グラビアの美少女』とか『君は完璧さ』とか、いろいろ思い出しちゃうね。

映画もヒュー・グラントのリアクション演技がたっぷり楽しめる、ラブコメの王道をいく上々の出来です。



あ、ちなみにヒュー・グラントはバンド出身ではないし、私がパンフに書いた原稿の本当のタイトルは『歴史はムダなパワーで作られる』というタイトルです。念のため。

60周年のカンヌ ラインアップ2007年05月04日 03時00分00秒

5月16日から開かれる、今年のカンヌ国際映画祭は、60回記念大会。
ということで、先日発表されたラインナップもかなり気合の入ったセレクション、のよう。実際見るまではわからないけど、少なくとも、監督の顔ぶれとしては錚々たるもの。

パルムドール(最高賞)を競う、コンペティション部門の22本はこちら。


1)ウォン・カーウァイ「My Blueberry Nights」 - 香港
(オープニング作品)
2)ファティ・アキン「On the Other Side」 - ドイツ
3)ジョエル&イーサン・コーエン「No Country for Old Men」 - 米国
4)デヴィッド・フィンチャー「Zodiac」- 米国
5)ジェームス・グレイ「We Own the Night」- 米国
6)河瀬直美「殯の森(もがりのもり)」 - 日本
7)エミール・クストリッツァ「Promise Me This」 - セルビア
8)イ・チャンドン 「Secret Sunshine」 (密陽)- 韓国
9)キム・ギドク「Breath」(息)- 韓国
10)クリスチャン・ムンギウ「4 Months 3 Weeks ans 2 Days」 - ルーマニア
11)ラファエル・ナジャリ「Tehilim」 - フランス
12)カルロス・レイガダス「Silent Light」 - メキシコ
13)Marjane Satrapi、Vincent Paronnaud 「Persepolis」 - イラン・フランス
14)Ulrich Seidl 「Import Export」 - オーストリア
15)アレクサンドル・ソクーロフ「Alexandra」- ロシア
16)クエンティン・タランティーノ「デス・プルーフ(Death Proof)」- 米国
17)ベラ・タール「The Man From London」 - ハンガリー
18)ガス・ヴァン・サント「Paranoid Park」- 米国
19)アンドレイ・ズビャギンツェフ 「The Banishment」 - ロシア
20)クリストフ・オノレ「Les Chansons d’our」 - フランス
21)カトリーヌ・ブレイヤ「Une Vieille Maitresse」- フランス
22)ジュリアン・シュナーベル 「The Diving Bell and the Butterfly」- フランス

去年、審査委員長を務めたウォン・カーウァイはオープニングを飾るだけでなく、さらに記念ポスターにも顔を出すという、かなりの特別待遇。初の英語作品だし、注目度はピカイチ。


この他に、『オーシャンズ13』(カンヌだよ!全員集合)、ウィンターボトムの『マイティハート』、マイケル・ムーアの『シッコ』が特別上映され、
スコセッシが、60周年記念の特別講演をする予定。
http://www.festival-cannes.com/index.php/en




ということで、今年もカンヌに行く予定。
でも希望のANAのフライトが取れず、キャンセル待ちだよ・・・おい。
スイスエアーでチューリヒ経由になりそう。

最近のお仕事 4月下旬2007年04月30日 23時37分48秒

TITLE 6月号
”超話題作『バベル』のイニャリトゥ監督、東京を歩く”
(アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督と非常に短い時間ですが渋谷のロケ地めぐりをし、インタビューをしました。なかなか他では聞けないコメントもあると思うので、ご一読のほどを)


キネマ旬報 5月上旬号
『バベル』 役所広司、菊地凛子 インタビュー


この映画がすごい!6月号
『ラブソングができるまで』ほか、レビュー


『ラブソングができるまで』
劇場用プログラム
「無駄なパワーが時代を作る」と題し、80年代についてのコラムを執筆。
恥ずかしながら、わがミーハー時代を激白!してみました。
ヒュー・グラント演じるの主人公のポップスターが活躍したのが、80年代。
デュランデュラン、ワム!、スパンダー・バレエなどが好きだった人には、絶対にオススメしたい映画です。大笑いできます。
ちなみに私は、スパンダー・バレエ派でした。


『ゲゲゲの鬼太郎』 劇場用プログラム
ウエンツ瑛士 インタビュー

ごくろうさん!2007年04月30日 15時23分30秒

植木等さん、ありがとう、さよなら。
4月27日、青山葬儀所で行われた植木等さんのお別れの会に参列してきた。
正しくは、「植木等さん 夢をありがとう さよならの会」。

写真は、記帳をした際、御礼としていただいたカード。


こうしたスターのお別れ会に参列したのは初めて。私を含めた一般ファンは、会場外に設営されたテントで式の中継を見るという形式だったが、内田裕也のロック・スーダラ節には笑った。思い切り歌詞を忘れて、やり直すし、いまひとつリズム感ないし。植木さんは湿っぽいのは嫌いだろうから、という本人の意図以上に笑えました。
でも、歌う前に『笑わないで、笑ってください』と言った内田裕也の気持ちはよくわかる。よくわかったので、笑い泣きしてしまったぜ。
前座歌手として、クレージーキャッツと全国を回ったときの話もしていて、ちょっと裕也を尊敬しそうになった。


このあと紀尾井町の出版社で打ち合わせがあったので、最後までいられず残念だったのだが、会の締めくくりは、植木さんの「ごくろうさん!」の声だったそう。


会場には一人で行ったのだが、どうもファンの列の前方に元上司のTさんらしき人がいる。後ろ姿だけなので確証ないし、涙ぐんだりしてたのを見られると恥ずかしいので、そのまま声をかけずに帰ったのだが、駅で思い切り遭遇。しばらく立ち話をする。

私たちのいた会社(Tさんはまだ社員。リアルMr.Booとして知る人ぞ知る元宣伝マン)は映画会社とはいえ洋画配給なので、彼もあくまで一ファンとしてやってきたとのこと。Tさんは50代後半。彼らにとっての植木等は、本当にアイドルだったんだろうと思う。


私が物心ついた昭和43,4年頃はすでにクレージーキャッツは超大物だった。今でいうなら、クレージーがSMAPで、ドリフがTOKIOと嵐とKAT-TUN全部足したくらいか。微妙に違うんだが。実際、ドリフは浅草国際劇場で生公演を見たことがあるが、クレージーは生で見たことがない。
ちなみにその頃、日曜の夕方は、チャンネルはずっと4番固定だった。『笑点』→『プラチナ・ゴールデン・ショー』(フォーリーブスの番組)→『シャボン玉ホリデー』と続くんだもの、変えられるわけがない。


しかし、遅れてきたクレージー・ファンであるのに、どうしてこんなに思い入れがあるのかは一言では書けないが、個人的なことを言えば、子供の頃、父親が植木さんに似ていると言われるのが、とても嬉しかった。父と植木さんはほぼ同世代。当時、単身赴任でうちにあまりいなかったから、ちょっと怖い存在だったんだが、「植木等に似ている」(と実は私自身はあまり思ってなかった)と近所のオバサンとかに言われるとやっぱり嬉しかったのだ。


私は植木さんの突き抜けた、ドライな笑いが大好きなんだが、「おきあがりこぼし」というちょっとウェットなドラマも忘れられない。
植木さんはやもめのギタリストで、妻を亡くしたショックか、病気だったかでギターを弾けなくなるんだが、楽団仲間(もちろんクレージー)と子供の支えで復活する、という感じの人情喜劇。
今思えば、ダニー・ケイの音楽映画『五つの銅貨』のアレンジだったんだろう。ちなみにダニー・ケイは谷啓の名前の由来ね。


当時4歳くらいだった私は「やもめって何?」と親に聞いたのを覚えている。植木さんは『無責任男』シリーズでは父性のまったくない男を演じていたし、そこが大好きでもあり、時代を変えた理由の一つでもあると思うのだが、「おきあがりこぼし」は真逆で父性を感じさせるドラマだった・・・と思う。
何せ30年以上前の記憶で書いてますから。


今まで日本の芸能人の訃報を聞いて泣いたことはなかったが、
植木さんの訃報に激しく動揺してしまったのは、植木さん自身やその作品が大好きだったのはもちろん、やはり自分の父親が死ぬことの、疑似体験に近い感じだったからなのかなあ・・・、とちょっと冷静になってみると思えもする。要するに、昭和の終わり、ってことなのか。


ほんとに、ほんとに、植木さん、ごくろうさん、でした。

市川でプリティ2007年04月24日 02時11分46秒

プリティ長嶋
トップ当選ですョ。

沖縄でビール2007年04月23日 01時51分11秒

オリオンビール
といえば、もちろん、オリオン生。

今帰仁城近くの、ピザ&喫茶・花人逢にて。
このあと、ただでもう1杯のんじゃいました。
オーダー間違えちゃったので、どうぞー、ってお店の人が持ってきてくれた。うまかったー。

今帰仁城の御嶽(うたき。神様と交信する場所)に行った直後だったので、霊験あらたかだなあ、なんて感心してしまったよ。

所詮いくつになっても、スピリチュアルじゃなく、マテリアル・ガールなのである。アッ、アッ。

沖縄でナイロビ2007年04月23日 00時43分41秒

沖縄マリオット
18日から20日まで、2泊3日でこの季節恒例の沖縄旅行をしてきた。
なぜ恒例かといえば、3月はお彼岸で忙しく休みがないため(ジャッキーがね)、4月に羽を伸ばすというのが我が家の常識なのである。要するに天乃家のリフレッシュ休暇ね。

まあ、暇さえあればジャッキーが沖縄に行きたがるんで、原稿締め切りのない週にしたってのもありますが。
今回も飛行機はANA。ジャッキーはマイル利用、私は「いっしょにマイル割り」料金で往復25000円。いっしょにマイル割りは、以前より少し値上がりしたなあ。


宿泊は、お初である沖縄マリオット・リゾート&スパ。ほんとは離島に行きたかったのだが、天気がいまいちという週間予報もあり、本島のリゾートホテルでのんびりすることとあいなった。なぜマリオットにしたかといえば、安いプランを見つけたのと、スパや無料のVOD(ビデオ・オン・デマンド)があり、もし雨でも時間がつぶせそうだったから。


案の上、初日の天気は大荒れ。飛行機がなかなか降りられず、30分以上、上空を旋回して、ようやく着陸。結構ゆれたので、ちょっと疲れた。

レンタカーを借りて、お昼を食べたりしながら
(その間の詳しくは、ジャッキーブログ参照ください。
http://amakuma.asablo.jp/blog/2007/04/18/1452889)、3時ごろにホテルに到着。
今回、一人1泊12,600円の2周年記念プランだったが、ホテルから1泊1室約7000円でエグゼクティブ・ルームにUGできるということなので、そちらに変更。カクテルタイムにはお酒が飲み放題だもんね。さらになーんと、お姫様のような天蓋つきベッドだ。


部屋に入った途端、ジャッキーがカウチで寝てしまったので、私はVODで映画を観ることに。100本近くプログラムがあり、その中で去年見逃していた『ナイロビの蜂』を選んだ。
VODって初経験だったけど、画質がよくてびっくり。
すっかり映画に入り込んでしまった。


しかし、『ナイロビの蜂』ってタイトルは損してるよなあ。私が宣伝マンだったら、いくら小説の邦題とはいえ、これは採用しないよ。映画は夫婦愛を縦軸にした社会派サスペンス。ジョン・ル・カレの原作自体が日本ではベストセラーというほどではないのだから、ここはまったく違う邦題をつけるべきだったと思う。
ちなみに原題は小説、映画共に Constant Gardener。まめな庭師、というのは主人公である外交官の事なかれ主義を表した言葉。その彼が、妻の死の真相を究明するうちに、別人のようになっていく。なかなかいいタイトルがすぐには浮かばないが。
まあ実際、邦題つけるのって大変なのは身にしみてわかってるけどね。私が『恋人までの距離(ディスタンス)』という邦題をつけたときも、賛否両論だったし。

バカンス先でも、そんなことを考えてしまうのって、やっぱ職業病かね。

最近のお仕事 4月2007年04月16日 16時28分15秒

キネマ旬報 
4月下旬号 役所広司インタビュー
(「アルゼンチン・ババア」について。ちなみにこの映画で、役所さんが演じたのは石屋さん。我が家と同業で、ちょい嬉しい)

5月上旬号 「黄色い涙」特集
「嵐、それぞれのアイデンティティー」という、嵐についての考察を書いています。


BSファン 4月号
「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」
撮影現場ルポ


TVファン 4月号
「プロポーズ大作戦」特集
山下智久、長沢まさみ 取材・文


ぴあMOOK 韓国スター名鑑 2007
ダニエル・ヘニー インタビュー
(『春のワルツ』のフィリップ、『私の名前はキム・サムスン』のヘンリーなどで
ブレイクした新世代イケメン。アメリカ生まれのアメリカ育ち。とても陽気なナイスガイでした)

ハイそれまでョ2007年03月30日 05時20分46秒

ハイそれまでョ
今思えば、これって無常の歌だよなあ。


植木等さんは僧侶の息子。根が真面目なので「スーダラ節」を歌うのに抵抗があったが、父上が「わかっちゃいるけどやめられない、は親鸞の教えに通じる」と言われて吹っ切れた、というのは有名な話だけど、「ハイそれまでヨ」もまさに仏教の無常の教えだなと思う。

延命措置をとらないこと、密葬にすること、を生前言い残していたとのこと。かっこよすぎだ、植木さん。

もの心ついた頃から、C調で無責任で、かっこいい植木さんが大好きだった。

しんみりしたことを書くのは好きじゃないし、亡くなったショックで日記を書く気が起きなかったのだが(でも隅田川の桜を見ながら「タイミングにC調に無責任」って思わず歌ってしまった)
、今日追悼放映された「日本一のホラ吹き男」で大笑いしちゃったので、書くことにしました。

「ハイそれまでヨ」が流れる「ニッポン無責任時代」をやってほしかった気もするけど、これは我が家で週末にでも追悼上映することにします。
初期のクレージーの映画はかなり笑えるよ。でも小林信彦に言わせれば、植木さんの面白さは、1に舞台、2にテレビ、3が映画だったそうだ。
私の世代が、シャボン玉ホリデーを見られた最後の世代か。
それでも、後期しか見られなかったわけだが。

お会いしたこともないけれど、こんなに喪失感があるとは。
それだけ、笑わせてもらった、楽しませてもらった証拠なんだと思う。
不世出のエンターテイナー、植木等。無責任男は永遠だ!