最近のお仕事 2008年4月2008年04月08日 00時30分32秒

エル・ジャポン

このところ「最近のお仕事」について書いてませんでしたが、
ぼちぼち仕事はしております。

ELLE Japon 5月号
ウォン・カーウァイ インタビュー
『マイ・ブルーベリー・ナイト』に関する話がメインですが、
トニー・レオンについても語ってくれました。


SWITCH 5月号
ガス・ヴァン・サント インタビュー
『パラノイド・パーク』に関して。
地元ポートランドで撮り続ける理由など聞いています。
この映画を観て、トレイン・ホッパーズ(無賃乗車で旅する人々)に興味を持ったら、ロバート・アルドリッチの傑作『北国の帝王』もぜひ観てほしいですな。
どちらもオレゴンが舞台。まったく趣きは違うが、オレゴンと無賃乗車の歴史みたいなものが垣間見れます。


TV Taro on web
http://tvtaro.jp/

出来たばかりのテレビタロウのサイトに
『モンゴル』のレビューを書きました。
トップページの新作映画評のところから入ると読めます。
映画はロマンあふれる大活劇。浅野くんもいいが、
ライバルを演じた『初恋のきた道』のスン・ホンレイの柄の大きな芝居もいい。
自分で言うのもなんだが、私はモンゴルの大女優に似ているらしいので、
この映画でテムジン(後のチンギス・ハーン)の父が語る、
モンゴルにおけるいい女の定義に妙に納得。
どんな定義かって?それは映画をご覧ください。


ところで、私も書かせていただいていた
文藝春秋 TITLE が2月末売の4月号をもって休刊に。
とても惜しい。
年末の映画特集では、アカデミー賞予想をしたり、
私もとても楽しんで書ける媒体だったので、残念至極。
編集部の皆様、お世話になりました。
また、面白い雑誌や本を作ってください。お手伝いしますので。


しかし、どこも雑誌は大変なようだ。
TITLEだけでなく、最近でもダ・カーポや主婦の友など、休刊が続いている。雑誌不況といわれて久しい。まあ、世の中も相変わらず、ごく一部をのぞいて不況なのだが。


雑誌は、テレビ同様、実は広告収入によるところが大きいのだが、
カルチャー誌は、とくに厳しい様子。
ファッション誌や女性誌は、大手ブランドやアパレル、化粧品会社が
広告を打つからまだましだが(それでもこの1年で、かなり休刊した)、
その手の広告が望めない場合、なにかと大変なのだ。


情報誌もネットの普及でかなり前から苦労しているし。
主に雑誌に文章を書くことで生計を立てている私にとって死活問題なのだが、それはおいておいても(いや、本当はおいておけないんだけど)、
やっぱり雑誌ならでは、活字ならではのものってあると思うのよね。
ネットで検索して得られる情報も大切だが、
雑誌に載っている情報は、その時点で(たいていは)精査されているはずなので、それだけでもある程度の価値がある・・・と思う。
たとえばこのブログは私以外の誰も掲載前にチェックしないが、
雑誌では編集者がまず目を通す。
(ネットでも原稿料をいただいて書いている原稿はそうだが)。
それ以前に何について書くか、というところから吟味している。
もっとも、それだけではダメだから、不況なんだろうが。
もしくは、大して精査されていない、垂れ流しと同じものが増えているから、読者が離れてしまうのか?


実は、私も自分の原稿で、先日大失敗をしてしまった。
『死神の精度』のプログラムに古今東西の死神に関して書いたのだが、
その中で、『BLEACH』の死神、朽木ルキアを「黒髪の美少年」と書いてしまい、そのまま掲載されてしまった。
ごめんなさい! 美少女の間違いです。
日本語としては美少年に美少女は含まれるとはいえ(そういうトリビアがありましたな)。
ああ、物書きの精度が問われるぜ・・・。